イギリスは、先生の家にホームステイをしながら一対一の授業を受けることのできる、ホームテュイション、つまり教師宅ホームステイのプログラムが盛んで、好みの地域などを選んで滞在することができます。
ホーム・テュイションとは、英語教師の資格を持った先生の家にホームステイをしながら、一対一の授業を受けることを基本とした学習方法です。日本語では、英語教師宅ホームステイ、などと訳されたりしています。誤訳ですが、ティーチャーズ・ホームステイといった宣伝も見かけます。イギリスでは古くから、ホーム・テュイションが発達しており、全英で千人を超える英語教師が自宅を開放して外国人留学生を受け入れていると言われています。そして、それらの教師を登録・管理して、希望に沿った先生を探してくれる機関もいくつもあり、当社のようなエージェントと組んで学生にホーム・テュイション先を紹介しています。
ホーム・テュイションは、もちろん普通の学校に通うのに比べれば値段は高くなりますが、短期間に集中して勉強し、成果を上げるには、最適な方法です。グループレッスンでは限度のある、自分の弱点の補強などにも非常に有効です。
ニチアイでは、英国に事務所のある、そういったホーム・テュイションの斡旋・管理機関2社と提携し、英国での皆様のご希望に沿ったホーム・テュイション先をご紹介させていただいています。
また、アイルランドやマルタでのホームテュイションも手配可能です。お気軽にお問い合わせ下さい。
ロンドン(Maureen先生):1週間
ストラトフォード・アポン・エイボン(Alan先生):2週間
■申し込み
行きたい地域を指定すると先生を紹介してくれます。先生が決定すると先生の詳しいプロフィールが送られてきました。私の場合は、ロンドンとストラトフォード・アポン・エイボン(最初、オックスフォードを希望したのですが、スモーカーを受け入れてくれる先生がいないとかでストラトフォードになりました)。各地域には「スーパーバイザー」と呼ばれる人がいて、指定の場所(空港や駅など)まで送り迎えしてくれ安心です(ただし距離によって料金が変わります。ロンドンのときは空港までの送迎をお願いしましたが、ストラトフォードのときは節約のため最寄駅まで電車を利用しました)。
■お住まい
両家とも部屋数は8部屋とか10部屋で庭も広く、学生に割り当てられる部屋も(アイルランドの語学学校斡旋のホームステイと比べると)広くて机や箪笥などの設備もよかったです。ただし、日本人の考える「豪華」というのとは少し違うと思います。個室に洗面スペースがあり、トイレとバスルームは別々。トイレの中もバスルームの床もどこもかしこもカーペット敷き。部屋数は確かに多いのですが、家全体は大きいという感じはしませんでした。しかし、築100年くらいのようで、それがご自慢のようでした。
■場所
ロンドンのモーリーン先生宅は、ロンドンと言っても実際には郊外で、ロンドンの中心部までバスと電車で(利用する交通手段と行き先によって違いますが)1時間半ほどかかりました。おうちは住宅地の中にあり(高級住宅街らしくそれがご自慢?)、わずかな商店街があるていど。バスや電車で30分くらいの範囲にキューガーデンやお城などもあったようですが、私はロンドン見物が目的だったので行きませんでした。
*私はスタンステッド空港を利用しましたが、これは遠かった。ヒースロー空港からのほうが近いようです。
ストラトフォードのアラン先生宅も住宅地の中ですが、中心部まで歩いて10分ほど(スーパーバイザーのお宅が隣でした)で便利でした。
■授業
まずは「何を学びたいか」を聞かれます。モーリーン先生には、とにかく話したいのだと言うと、写真をメインにしたテキストを選んでくれ、それを使いながら学習しました。アラン先生とは、文法の復習をしました。先生たちはテキストを数種類持っており、学生の希望に応じて選んでくれるようです。テキストを使った学習以外に、先生は私の弱点(?)をいち早く見抜き(たとえば、モーリーン先生には、YES・NOだけではなく、YES,I DO.まできちんと答えることを、アラン先生には冠詞をきちんと使うことなどを)、授業中も授業外でも注意されました。おかげで、きちんと言おうという心構えだけはできました(?)。宿題は出ませんでした(モーリーン先生が、初日に簡単なライティングの宿題を出したのみ)。HOME TUTIONは、1対1のうえ、一般的に期間も短いですから、何をメインに勉強したいかを考えておいたほうが有意義に過ごせると思います。
■時間割
モーリーン先生宅:朝8時半に朝食。9時から12時まで授業(途中お茶休憩あり)。昼食のあと、午後フリー。7時に夕食(というのが基本なのですが、私がいた週、木曜日に出かける用事あったらしく、その日は終日フリー。代わりに他の日、授業が9時から1時まででした。ま、私の場合、ロンドン見物が大きな目的だったのでこれ幸いと思いましたが、「ごめんなさいね、勝手なことして」という気持ちはないようで、当たり前のように指示されてしまいました)。このお宅ではシャワーの時間が夜8時半から9時半の間と決められていました。
アラン先生:朝8時半朝食。9時半から12時半まで授業(途中お茶休憩あり)。昼食の後、午後フリー。夕食は6〜7時ごろ。夕食後はおやすみなさいと挨拶して、シャワーを浴びて、部屋でテレビなど見ていました。
■フリータイム
ロンドン:移動の都合で週末は過ごしていません。平日午後は昼食後すぐロンドンの中心部へ遊びに行きました。7時の夕食に間に合うように帰らねばならず、けっこう忙しかったです。私の部屋にはテレビがなく、夕食前後に居間でテレビをいっしょに見ることもありましたが、シャワーのあとは、部屋で本を読んだりしていました。
ストラトフォード:平日午後はストラトフォードの中心部へ観光。小さいですが美しい町でした。1月の初旬に滞在しましたが、そこそこ観光客もいました。春から夏になると、町中が花で飾り付けられたいへん美しいそうです。ただ、イギリス人を見つけるのが難しいくらい日本人観光客が増えるそうです。シェークスピアゆかりの建物などもありますが、なんといっても小さい町なので2週間もいると見るところがなくなります。そんなときはFOOT PATH沿いに散歩しました。また、これはおすすめですが、ロイヤルシェークスピアシアターとその隣のスワンシアターで、ロイヤルシェークスピア劇団によるミュージカルとシェークスピア劇を見ました。1人だったのですぐに切符も買えました。これは最高によい経験でした。劇場はそれほど大きくないので安い席でも充分に楽しめると思います。週末(土曜日)には、オックスフォードへ観光に行きました(電車で2時間くらい)。
*私が昼寝をしたり、日曜日に朝寝坊したりすると、「昼寝をした日本人はあなたがはじめてよ!」「なんでそんなに寝られるのだ!」とアラン先生や奥さん(この方も英語の先生です)に言われました。スペイン人はよく寝るそうですが。
■食事
モーリーン先生宅:朝食はオートミール。昼食は非常にシンプル(たとえば、トーストの上にスクランブルエッグがのっているだけ。それをナイフとフォークでいただく)。夕食は、これまたシンプルで、肉または魚に、ゆで野菜(にんじん、じゃがいも、ブロッコリ)とデザート。ピューリタンになったような気分でした。食事はすべて、仕事をリタイアしたご主人が作っていました。
アラン先生宅:朝食はトースト。昼食は、まるでアイルランド・ブレクファストのような日やステーキの日もありました。夕食は、スターターとメイン。最初はデザートも出ていましたが、食べきれないので断りました。夕食は2週間のあいだ一度も同じものが出ず(肉料理、魚料理、カレー、シチュー、パスタ(あ、これはまずかった)などなど)多少味付けが濃いですが、楽しめました。毎晩ワインつき。食事の用意は奥さんがしていました。
■その他・感想
両先生とも語学学校での教師経験はない、というよりは避けているようで、不特定多数に教えるのは嫌そうでした。これがイギリスの中流階級というやつか、と感心しました。けっこう階級意識があるようです。英国王室の悪口は言わない方がいいと思います。
モーリーン先生:50代後半くらいで、最初は厳しいお母さんという感じでした。階級意識が強いようで、「パブリックスクール」派。もし自分が学校で教えるとしたらパブリックスクールでないと嫌だというような方です(パブリックスクールを出ていない、労働者階級出身のブレア首相やその奥さんなどぼろくそ)。しかし、なかなかゴシップ好きで(口に指をあてシーッとかいいながら、ご近所の経済状態から下ネタまで披露してくださいました)、かわいいところもあり、イギリスの小説にでも出てきそうな小うるさいおばさんというところでしょうか。
アラン先生:50代の大柄な先生。でも、けっこう小姑的で、奥さんの言うことにことごとく異を唱えるという癖がありました。ふたりで言い合いしているのがおかしかったです。このお宅は毎晩お酒を飲むし、テレビはほとんど一日中つけっぱなしだし、アラン先生はタバコを吸うし、奥さんはびっくりするくらい化粧が濃いし、気楽と言えば、気楽なお宅でした。
私は現在、中級レベルですが、両先生とも、いままで預かった日本人の中で私がいちばん英語が上手だと言うのです。「日本へ帰ったら英語の先生になれ」とか「政府関係の通訳になれ」とか言っていただきました。どうも日本人はすべて初級レベルだと思っているような。日本にはもっともっと英語のうまい人がたくさんいるんですよと言わなければなりませんでした。
両先生とも多数の日本人を教えた経験があるそうで、日本人学生の評判は非常にいいです。礼儀正しく、まじめで、おとなしい(幼稚、という含みがあるようですが)。
私はアイルランドの語学学校留学(約8ヵ月)の総仕上げとしてこのHOME TUITIONをとりましたが、それで正解だったと思います。午後は先生たちも個人的な用事をしているようですし、フリータイムのめんどうは見てくれません。観光などはいいのですが、友人もできませんし、パブなどにも行けません。ここだけだったらちょっとさみしかったかも知れません。
アラン先生のお隣にスーパーバイザーが住んでいましたが、夕食後、一度は彼女(スーパーバイザー)とご主人がアラン先生宅に来て、一度は我々が彼女の家に行って、ワインを飲みながら夜遅くまでおしゃべりをしました(といっても私はほとんど聞いていただけですが)。彼女もやはり英語の先生で、以前日本人の大学生の女の子を預かったとき、家族の一員のようだったとか。そういうこともあるようです。
(45歳・女性。2002年12月〜2003年1月に二家庭計3週間)
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・先生宅のホストファミリー
ホームステイ滞在費は授業料に含まれています(パッケージ料金)。全食事付。
滞在は1週間単位で、原則として日曜から日曜まで。
・予約保証金 GB£100
・申込時に、予約保証金 GB£100 を支払い、残金はコース開始の30日前までに支払う
・送迎
空港や駅などへの送迎は原則有料。地域と距離により異なる。但し、先生宅最寄のローカル駅やバス停まで自力で行けば無料で送迎を受けられる場合もある。
コース名 |
授業内容 |
地域 | 授業数/週 |
値段/週 |
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一般英語一対一 | 滞在は日曜から、授業は月曜からで、年間を通じ、最短1週間より随時入学可能受付。初級〜上級まで。追加レッスン可能。 | イングランドA地域 |
15 |
996 |
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イングランドB地域 | 15 | 1066 |
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スコットランド・ウェールズ | 15 | 1066 |
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ロンドン・エディンバラ地域 | 15 |
1116 |
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一般英語二対一 | 滞在は日曜から、授業は月曜からで、年間を通じ、最短1週間より随時入学可能受付。初級〜上級まで。大体同じレベルの学生2名で同時に申し込む必要あり。料金は1人当たり。 | イングランドA地域 |
15 |
796 |
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イングランドB地域 | 15 | 852 |
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スコットランド・ウェールズ | 15 | 852 |
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ロンドン・エディンバラ地域 | 15 |
898 |
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ビジネス英語一対一 | 滞在は日曜から、授業は月曜からで、年間を通じ、最短1週間より随時入学可能受付。ビジネス英語に特化したエグゼクティヴ向けで、滞在先は専用バスルーム付。 | ロンドン・エディンバラ以外の英国全域 | 15 | 1130 |
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20 | 1280 | ||||
25 | 1430 | ||||
ロンドン・エディンバラ地域 | 15 | 1256 |
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20 | 1406 | ||||
25 | 1556 |
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